開催日:令和 5年 2月20日
会議名:令和 5年第1回定例会(第3日 2月20日)
○19番(川原のぶあき議員) 私、川原のぶあきは公明党目黒区議団の一員として、質問通告に沿って大きく2項目、細目6点について質問をさせていただきます。明快な御答弁をよろしくお願いいたします。
まず、大きな1点目、危機から区民を守る取組について。
ロシアによるウクライナへの侵略から間もなく1年がたとうとしています。国際秩序を破り、力による一方的な現状変更は断じて許されるものではありません。一日も早く戦争が終結し、ウクライナに平和が訪れることを切に願っています。
突然穏やかな日常が奪われる戦争や自然災害、犯罪、テロ、そして新型コロナウイルスなどの感染症、果ては情報漏えいなど、私たちの周りではいつ危機が起こるか分かりません。危機は必ず起きる、そう意識し、いかに危機から被害を最小限に抑えていくか、手だてを講じていかなければなりません。
私自身、28年前に発災した阪神・淡路大震災にふるさと兵庫県西宮市で被災しました。多くの家屋が倒壊し、下敷きになった家族の助けを求める声は、今も耳朶に残っています。関西に大きな地震など起きないと誰もが思っていました。
また、区議選に初挑戦をした平成23年1月には、総合庁舎近くで発生した目黒夫婦殺傷事件の現場に遭遇した一人として、凶刃に倒れた被害者が救急搬送されるまでの間、お声がけをしながら寄り添い続けました。そうした現場に遭遇するなど、私も思ってもいませんでした。
これらの体験から危機管理に関する知識を得ようと、まずは防災士の資格を取得、その後、自然災害のみならず社会リスクの発生時に、組織や地域においてリーダーとして行動できる人材を目指して、特定非営利活動法人日本危機管理士機構で学び、危機管理士2級の取得を経て、現在は危機管理全般をマネジメントできる統括者レベルの資格である危機管理士1級を取得し、知見を磨いてまいりました。危機管理を学んできた者として、あらゆる危機から区民の命、暮らしを守るため、以下質問をいたします。
(1)機能する災害対策本部について。
危機管理の要諦は、4つの「識」、4つの「識る」だというふうに言われています。日頃から危機について、1、意識を持ち、2、認識を新たにし、3、知識を集め、4、組織を固めること。あらかじめ危機に対応できる組織づくりが重要とされています。
災害時、災害対策本部が設置されますが、そこでの活動は非日常のため、事前の備えが必要不可欠となります。今までに危機を経験した自治体への調査では、職員の経験不足、知識不足、人脈不足、調整・調達不足などで何をしてよいか分からず機能不全に陥り、災害対応がうまくいかなかったとの課題が生じています。
本区では本定例会で、より効果的で即応性の高い災害対策を実現するために、災害対策本部の組織体制を機能別の部編成へと見直す条例改正を行い、令和5年度末までに災対各部運営マニュアルを作成し、令和6年度より運用を開始するとのことですが、実際に災害が発災した場合に機能する災害対策本部となるのか、以下見解を伺います。
ア、統括部に配属される職員への意識づけのため、平時から危機管理部との兼職を実施すべきと考えるが、いかがか。
イ、統括部に配属される職員は、全体の調整的な役割を果たす機能を有する。そこで、彼らの知識向上をどのように取り組むのか伺う。
ウ、機能する本部運営には事前準備が欠かせない。そこで、新たな災害対策本部における目標管理型災害対策本部運営図上訓練を実施すべきと考えるが、見解を伺う。
(2)東京都と連携した国民保護訓練の実施について。
北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を繰り返しています。また、一昨日、ICBM大陸間弾道ミサイルを日本海に向け発射し、日本の排他的経済水域内に落下をいたしました。また、今朝も2発のミサイルを発射したとの報道がありました。蛮行を繰り返す北朝鮮のミサイル開発技術は、発射兆候が探知しにくい固定燃料を搭載、低い軌道や変則軌道で飛翔するもの、多数のミサイルを同時に発射するもの、マッハ5を超える極超音速弾など、格段に進歩しています。
政府はこうした厳しさを増す安全保障環境から国民を守るため、安全保障関連3文書改定を閣議決定し、日本への武力行使を抑制し、専守防衛の範囲内での防衛力強化を示しました。当然政府、国会の責務として外交と防衛力強化による抑止力で、ミサイル発射実験が繰り返されないよう止めていただきたいと願っておりますが、独自の歴史観、価値観で既存の国際秩序の修正を図ろうとする国家には通じないおそれもあります。万が一、偶発的に日本、東京にミサイルが落下する事態となったとき、区民の命は誰が守るのか。決して国任せではいけないと考えています。
内閣官房国民保護ポータルサイトには弾道ミサイル落下時の行動として、屋外にいるときは建物の中か地下に速やかに避難するよう書かれていますが、経験したことがない国民は、実際にそのような行動が取れるのでしょうか。あるいは、多くの国民が絶対に着弾しないと思い込み、避難さえしないのではないでしょうか。危機管理を学んできた者として、「絶対ない」というのはあり得ません。万が一、危機に備えて事前の準備が必要であります。
安全保障の専門で静岡県立大学特任教授の小川和久氏は、備えとして、警報が鳴ったら地下鉄や地下街、ビルなどにすぐ逃げ込めるよう訓練を重ねておくことが必要だと指摘しています。何度も申し上げますが、そうした事態を招かないことが最重要でありますが、偶発的な弾道ミサイルの危機から区民の命を守り、被害を最小限に抑えるため、東京都と連携した国民保護訓練を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
次に、大きな2点目、音楽によるまちづくりで、区の魅力度を向上させる取組について。
新型コロナウイルス感染症との闘いは、まだ完全には終わっていませんが、今年は久しぶりに行動制限のない年初を迎えることができました。令和2年4月の最初の緊急事態宣言の発出以降、私たちは度々、愛する家族や友人・知人などに会うことができない日々が続きました。どんなに気丈に振る舞っていても、気持ちがふさぎ込むこともあったかと思います。
そうした中、ユーチューブなどあらゆる媒体を通じて、世界のアーティストたちが発信する文化・芸術の力で、私たちがどれほど励まされてきたことか。特に音楽の力は言葉や国境を越え、私たちに勇気を与えてくれました。こうした音楽を通じたコミュニティの形成や地域振興など、まちづくりに生かしていく取組について、以下質問をいたします。
(1)未来のショパンコンクールファイナリストを育てる事業について。
一昨年開催された第18回ショパン国際ピアノコンクール2021では、第2位に反田恭平さんが、第4位に小林愛美さんが輝きました。また、セミファイナリストにも多くの日本人が進出するなど活躍いたしました。区内には東京音楽大学があり、また、コンクール名に冠されたフレデリック・ショパンの故郷であるポーランドの在日本大使館も所在しております。これらの関係機関と連携して、区内の子どもたちが、将来のショパンコンクールファイナリストへと育成できるような支援事業を実施できないか、見解を伺います。
(2)公民連携による音楽のまちづくり事業について。
音楽には、言葉の壁を越え、人と人、人とまちをつなぐ力があります。渋谷では大手楽器メーカーと協定を締結し、市民参加型の音楽祭、「渋谷ズンチャカ!」を通じた地域コミュニティ活性化の取組や、豊島区では、音楽によるパフォーマンスを区内の施設、公園、路上等で行い、まちのにぎわいを創出する官民連携プロジェクト、「としまミュージックサークル」を実施するなど、音楽のまちづくり事業を実施し、地域活性化に取り組んでいます。
区内には東京音楽大学や大手楽器メーカーの財団本部が所在をしております。そこで、本区でもこれら関係機関と連携し、例えば総合庁舎内へのストリートピアノの設置や、秋のめぐろオータムアートの際、区内各所でのイベント会場でストリートピアノやストリートエレクトーンなどを設置し、区民が気楽に音楽を楽しみながら、地域のにぎわいの創出や、地域の人と人をつなぎ、新たなコミュニティを創造できるような音楽のまちづくり事業が実施できないか、見解を伺います。
以上、壇上からの質問を終わります。(拍手)
〔青木英二区長登壇〕
○青木英二区長 川原議員の2点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
まず、第1点目、危機から区民を守る取組についての第1問、機能する災害対策本部についてのア、統括部配置職員の平時からの危機管理部との兼職についてでございますが、本区において、震災や風水害などの大規模な災害が発生した場合には、災害対策基本法に基づき、通常の行政組織とは別に災害対策本部を設置し、適切かつ円滑な災害対応に取り組んでいくこととなります。
本区の災害対策本部の組織体制につきましては、現在、通常の行政組織とほぼ同様の組織体制としておりますが、内閣府や実際に被災された自治体の報告によりますと、災害対応業務は通常業務とは全く異なる特徴があるにもかかわらず、災害対応業務を通常業務の延長線上にあるものと捉え、通常の行政組織とほぼ変わらない災害対策本部の組織体制で対応した結果、機能不全に陥った事例が散見されたそうでございます。
そこで、こうした組織的な課題を踏まえて、実際に被災された一部の自治体では、あらゆる災害に効果的に対応するための組織運営手法であるICS(インシデント・コマンド・システム)を取り入れ、災害対策本部の組織体制をそれまでの通常の行政組織と同様の組織体制から、災害対応業務に適応するための機能別の組織体制に見直しを図ったとのことでございます。
本区では幸いなことに近年、大きな災害に見舞われた経験はございませんが、組織的な課題は被災された自治体と同様の状況にございますので、本区におきましても、先行している自治体の事例を参考にしつつ、より効果的で即応性の高い災害対応を実現するため、災害対策本部の組織体制の見直しを行うことといたしました。
新たな災害対策本部では、災害対策の総合調整などを担う統括部をはじめ、避難所運営や被災者の生活再建支援など、必要な機能別の7つの部をもって編成する組織体制とすることとしておりまして、令和6年4月を目途に新たな組織体制での運営を開始する予定としております。
新たな災害対策本部の統括部は、通常行政組織の危機管理部を主体として、企画経営部及び総務部から必要な人員を割り当てて、災害対策の総合調整をはじめ、情報の収集・分析や災害対策の立案、他の部の後方支援などを担うこととしており、特に高い防災意識と即応性が求められる部でございます。したがいまして議員御指摘のとおり、配置職員を平時から危機管理部と兼職することも一案ではございますが、通常行政組織の業務執行に係る指揮命令系統に及ぼす影響等も考慮する必要がございます。
日頃から災害対策本部に配置される職員の自覚を促すという趣旨であれば、来年度に予定しております各部運営マニュアルの策定や、その後の図上訓練等を通してでも、防災意識や対応力の向上は可能と考えますので、まずはこうした取組に注力してまいりたいと存じます。
次に、イ、統括部配置職員の知識向上の取組についてでございますが、先ほど申し上げましたとおり、新たな災害対策本部の統括部は、特に高い防災意識と即応性が求められ、災害対応業務の種類も多いことから、配置する職員には災害対応に関する幅広い知識が求められるものと考えております。来年度に予定している各部運営マニュアルの策定におきましては、配置職員が災害対応業務の全体像を把握し、各職員の役割や分掌事務、災害対応の意思決定プロセスなどを確認しながら、マニュアルをつくり上げてまいります。
また、マニュアルはおおむね作成した段階では図上訓練を実施し、その内容を確認していく予定としております。こうした取組を継続的に実施することにより、配置職員の知識向上に取り組んでまいります。
次に、ウ、新たな災害対策本部における目標管理型災害対策本部運営図上訓練の実施についてでございますが、新たな災害対策本部の運営開始に当たりましては、先ほど申し上げましたとおり、来年度、約1年間をかけて各部運営マニュアルを作成することとしており、その過程におきましては、図上訓練も実施する予定としております。
議員御指摘の目標管理型災害対策本部運営図上訓練につきましては、「危機事象の発生時において、断片的な情報から危機事象の全体像を把握し、組織としての目標を明確にした対応計画を作成するとともに、目標達成に向けた戦略的な広報を実施することにより、災害対応要領を身につけることを狙いとした図上訓練」を言うそうでございますが、区におきましても、同様の図上訓練の実施を検討しているところでございます。
来年度の各部運営マニュアルの策定や図上訓練の実施に当たりましては、国や他の自治体等で採用実績のある防災関係の専門業者の知見を活用していく予定としております。
また、昨年度、任期付職員として採用した地域防災推進課長は、陸上自衛隊において多くの図上訓練や実際のオペレーションに従事しており、こうした専門的知見を活用しながら、実効性のある図上訓練を実施してまいります。
次に、第2問、東京都と連携した国民保護訓練の実施についてでございますが、我が国では外部からの武力攻撃に際して、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つための法制が必要との認識の下、平成15年6月に、いわゆる事態対処法を制定し、これに基づき平成16年6月には、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法を制定しました。これらにより国全体として万全の体制を整備し、国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施するための基本的な法制を整備したものでございます。
こうした国民保護法制の下、政府は平成17年3月に国民の保護のための措置の実施に関する基本的な方針などを定めた、国民の保護に関する基本指針を閣議決定いたしました。そして、その基本方針に基づきまして、東京都は平成18年3月に、本区は平成19年3月に、それぞれ自治体としての国民保護計画を作成したところでございます。
本区の国民保護計画につきましては、政府の基本指針及び東京都の計画と整合させ、避難、救援、武力攻撃災害への対処に関する平素からの備えや、武力攻撃、テロなどを受けた場合の初動対応、関係機関との連携、その後の復旧などに関する事項を定めており、万が一、武力攻撃やテロなどが発生した場合には、適切かつ円滑に国民保護を実施できるよう取組を進めてきております。以上の枠組みにより、武力攻撃やテロなどが発生した場合には国が主導し、東京都、本区などが連携して対応することとしております。
議員お尋ねの国民保護訓練につきましては、区民一人一人の生命や財産を守るための非常に重要な取組の一つであり、その必要性は高いものと考えております。先ほど申し上げましたとおり、国民保護につきましては国が主導し、東京都などと連携して対応するという基本的な枠組みがあることから、本区独自で実施するより、国や東京都が開催する国民保護訓練と連携して実施するほうが実際的かつ効果的でございます。したがいまして、今後、国や東京都等から情報を収集し、機を捉えて本区の特性を踏まえた国民保護訓練を実施できるよう検討してまいりたいと存じます。
なお、東京都におきましては、昨年5月及び9月に国民保護法に基づく緊急一時避難施設の指定を公表いたしました。緊急一時避難施設とは、ミサイル攻撃等の爆風などから直接の被害を軽減するための一時的な避難施設であり、既存のコンクリート造等の堅牢な建築物や地下施設も指定しております。指定施設は地下駅舎が129施設、地下道が4施設、公共施設等が754施設となっておりますが、区内の施設の指定はございませんでした。
東京都は今後も緊急一時避難施設の指定の拡大を進めていくとのことでございますので、こうした情報にも注視し、区内施設が指定された場合には、区民への周知方法等についても検討してまいります。
いずれにいたしましても、平素から議員御指摘の内閣官房国民保護ポータルサイトや東京都ホームページなどを活用しつつ、本区としても区報や防災訓練等の機会を捉えて、国民保護の啓発に努めてまいりたいと存じます。
次に、第2点目、音楽によるまちづくりで、区の魅力度向上についての第1問、未来のショパンコンクールファイナリストを育てる事業についてでございますが、このコンクールは5年に一度、ポーランド共和国の首都ワルシャワで開催されるピアノコンクールであり、ロシアのチャイコフスキー国際コンクール、ベルギーのエリザベート王妃国際音楽コンクールと共に世界三大コンクールと称され、2021年度は日本人が2位と4位に入賞するなどの活躍をされていたことは承知をしております。入賞された御本人の才能や努力もさることながら、御家庭の協力や周囲の支援、そして、そのような才能を引き出す環境も活躍する要因であったと思料するところでございます。
区では平成27年に改定されためぐろ芸術文化振興プランに基づき、区民がふだんから芸術文化に触れられ、自ら身近な芸術文化活動に関わり、芸術文化によるコミュニケーションが活発になることを目的とし、文化縁の形成と、その充実を図り、芸術文化の振興を図ることとしています。
その目的を達成するために、芸術文化への多彩なアプローチづくりを目標の一つとしていますが、芸術文化活動を気軽に行い、芸術文化を身近に感じられるように従来までの学校教育、生涯学習や芸術文化施設を中心とした事業の展開に加え、放課後の子どもの活動などを視野に入れ、アウトリーチプログラムを実施するなど、地域の公共施設等を活用した芸術文化事業を推進しているところでございます。
議員御指摘のとおり、区内には東京音楽大学やポーランド共和国大使館があり、昨年7月には区との共催によりウクライナ支援チャリティコンサートを開催するなど、良好な連携協力関係を築いているところでございます。このような関係機関との連携により、多くの目黒の子どもたちに、こうした一流の演奏等に触れる機会を提供してまいりたいと考えております。
次に、第2問、公民連携による音楽のまちづくり事業についてでございますが、他区の事例では、駅の構内や公共施設の空きスペースにピアノを設置し、誰でも自由に演奏を楽しんだり、ピアニストを招いてライブ演奏を行うなど、町なかで気軽に音楽を楽しめる事業がございます。
また年に一度、イベント実行委員会及び区の共催によるまちを舞台にした音楽フェスティバルについて、民間企業が協賛を行っている事例についても承知をしており、区民が主体的に参加する公民連携による音楽のまちづくり事業として認識しているところでございます。
ストリートピアノやストリートエレクトーンの設置につきましては、それらのレンタル事業を実施している民間企業もございまして、仮に区が設置する場合には、そのような企業との連携が現実的であろうと考えております。
また、音楽フェスティバルなどの大規模な事業を実施する場合につきましても、民間のノウハウを活用したイベントの開催など、公民連携による事業の実施が求められているところでございます。
区では芸術文化振興の目標の一つにネットワークの充実を掲げており、その中でこれまで培ってきた文化縁を基礎として、それぞれの文化縁相互の連携を促進するとともに、社会貢献や地域貢献を行う団体、企業、大学等と連携し、区民の芸術文化活動を推進し、新たな文化縁への発展、充実に努めているところでございます。
お尋ねの総合庁舎内へのストリートピアノ設置や秋のめぐろオータムアートの際に、区内各所のイベント会場にストリートピアノやストリートエレクトーンなどを設置することにつきましては、設置場所の選定や楽器の維持管理の方法、利用上のルールなどの課題もございますので、実現に向けて今後、検討を深めてまいりたいと存じます。
以上、お答えとさせていただきます。
○19番(川原のぶあき議員) 御答弁ありがとうございます。
じゃ、順次ちょっと再質問させていただきますけども、まず大きな1点目の(1)のイですね。
危機管理、先ほど言いましたように4つの「識る」という、ごんべんの、識るという字ですね、この字なんですけども、4つの「識」と言いますけども、その中で行政はやはり組織を固めることが一番重要だというふうに思っておりまして、その中でもやはりこの究極的には、要はやっぱり人づくりが大事なんではないかなと思います。特に統括部に配属される職員は、これまでのいわゆる従来の業務の部ではなく、その機能ごとでの編成ということになるわけでございますので、特にその全体調整をする大事な役割を担うこともありますので、対応業務が非常に集中するということでございました。
答弁では区内のいわゆる庁内で図上訓練等を実施して、知識向上に取り組んでいくということでございましたけども、先ほど申し上げましたように、やはりその知識の習得とともに、やっぱり人脈づくりというのも大事になります。そういった部分でいうと、外部のやっぱり講習に積極的に参加していただきたいなというふうに思うんですね。
その中で有明の丘や、人と防災未来センターなどで行われる、いわゆる自治体の職員向けの防災スペシャリストを育成するその研修に、この統括部に所属される職員については積極的に参加できるように取り組んでいただきたいと思いますが、見解を伺います。
2点目につきましては、大きな2点目の(1)でございます。
これまでアウトリーチ、あるいは、その音大、またポーランドとの連携を深めてこられて様々事業をされているということは、私もよく存じ上げているところでございますけども、私の申し上げたいこの質問は、もう一歩踏み込んでいただいて、目黒区の子どもの中から、後のショパンコンクールのファイナリストを育成するような取組ができないかと、こういう意味合いでありまして、例えば目黒のジュニアショパンコンクール、これも仮称でございますが、を実施して、例えば優秀者には、例えば東京音楽大学さんでの特待生で迎えたり、あとポーランドへの例えばその留学の切符が得られるような特典を付与するような、そういった仕組みを、これはまず相手があることですので、取りあえずその音大さんと、またポーランド大使館と協議をしていただいて、どのような取組ができるか、まず、少し対話をしていただきたいというふうに思いますので、その点についていかがか確認をしたいと思います。
3点目は、大きな2点目の(2)でございます。
大手楽器メーカーで、ちょっとストリートピアノのレンタル料金とか調べたところ、結構やはり特別なペイントを施されたピアノでして、結構レンタル料金がかかるというふうに伺いました。逆にエレクトーンも同じように、ペイントされたもので特別なものがあるんですが、現在のところ、その運搬費用のみで実施をできるようなことがありましたので、ピアノの音色については御存じの方も多いと思うんですけども、意外とエレクトーンについては、いろんなその電子音で、いろんなものが出せるんですが、存じ上げない方も多いということで、ピアノより取り組みやすいのではないかなというふうに思います。
今回の定例会で芸術文化振興基金というのが条例化されますので、こういった基金を活用して、ぜひまずそうした地域でのイベント等での会場で、こういった取組ができないか、再度お伺いをしたいと思います。
以上です。
○青木英二区長 1点目、おっしゃるとおり、やはりいろんなところに行って、他流試合というと変な言い方ですけれども、多く学ぶということは非常に重要なことですので、内閣府でもこういった防災のスペシャリストの養成もされているというふうに聞いておりますし、私どもの特別区の中でも、協議会でも、また特別区の職員研修所においても、防災士の養成というものは行われているというふうに承知もしてございますので、様々な場で学び、ただ、学ぶと机も隣同士になりますので、議員御指摘のように交流も行われます。特に23区でいえば、いろんな区にその一緒に机を並べた隣同士の方がそういったところに、セクションに就けば、これは本当にいざというときに非常に役に立つことになりますので、そういうノウハウを学ぶということと、御指摘の人脈を広げるということ、非常にどちらも防災上にとっては大事なことですので、そういった機会を捉えて、いろいろな外部の研修に積極的にこれから職員派遣をする。そういったこともしっかりと検討していきたいというふうに思います。
それから、大きな2つ目の1点目で、目黒区の子どもが将来こういった大きなコンテストに出ていくということで、たまたまの事例で言うと、昨年このピアノの先生方の協会があって、これは結構大きなコンテストで、そこに、目黒区内の公立の小学校の男の児童でしたけれども、大きな賞を取りました。
私のところに御家族で表敬にお見えになって、本当に将来ぜひピアニストになりたいという話をじかに聞いて、本当に今、議員がお話をしているようなことがオーバーラップして、こういった子が本当に海外、別に海外でなくても結構ですが、日本の大きなコンテストで、本当に大きな成績を収めれば、それは目黒区にとって非常にうれしいことです。
そういったことに資する、いろんな大会をということで一つの事例として、音大さんと、それからフレデリック・ショパンですか、私も初めてフレデリックって分かりましたけど、フレデリック・ショパンのふるさとでもあるポーランド、ある意味では非常にうってつけだと私どもは思っていますが、これは今、議員もお話があったように、それどうお考えか、特にポーランドは今、隣国のウクライナの問題もあろうかと思いますので、こういったことはよくまた協議をさせてもらって、どういった形で、特待生っていっても、それじゃ誰が費用を出すかという問題もありますし、さらに、もしポーランドに留学なんてことになれば、さらに誰が費用を持つかという、いろんな問題も出てきます。レベルの問題もありますので、よく調査をさせていただきたいというふうに思います。
それから、ピアノとエレクトーンの話で、私どっちもよく存じないんですが、議員がエレクトーンはあんまりお金かからないということで、多分そういうことだというふうに思います。いずれにしても、エレクトーンにしてもピアノにしても、やっぱり3つポイントあって、一つはどういう行事で使うのか、それから、ストリートピアノにしても、ストリートエレクトーンにしても、いろんな方が自由によく弾いている場面がありますけど、自由だといっても、一定のやっぱりルールっていうのはあるんじゃないかなというふうに思います。
それから、そういう劇場なんかと違う、音楽のホールと違うところに置くと、やっぱり違う意味での維持管理っていうのもかかってきますので、そういったことも必要かと思います。
それから、条例を制定をさせていただければという前提で言えば、それはぜひ第1号で、その基金でこういったものが活用できれば大変すばらしいなと思っておりますので、ピアノは運送等にもお金がかかるということであれば、エレクトーンで、条例の制定も兼ねてこういったことができれば、非常によろしいかなと思っておりますので、どうぞ条例に賛成をよろしくお願いをし、実施ができるように御協力もお願いしたいなというふうに思います。
以上です。