開催日:令和 6年 2月20日
会議名:令和 6年第1回定例会(第3日 2月20日)
○30番(川原のぶあき議員) 私、川原のぶあきは、公明党目黒区議団の一員として、大きく2点につき質問通告に沿って質問いたします。
まず、質問に入る前に、このたびの能登半島地震で犠牲となられた方々と御遺族に対し、心から哀悼の意を表しますとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
それでは、質問に入ります。
大きな1点目、ファッションロス削減に取り組み地球環境を守ろうについて。
ファッション産業は、大量生産・大量消費・大量破棄による環境負荷が非常に大きい産業と指摘され、国際的な課題となっています。
大手シンクタンクの試算によりますと、2020年の国内で新規供給された衣類の量は81.9万トンに上ります。約9割に相当する78.7万トンが事業者と家庭から排出されており、そのうち破棄処分された量は51万トン。つまり排出される衣料の64.8%が産業廃棄物や一般廃棄物として処理されています。
一方、リサイクルの量は12.3万トン、15.6%、リユースされる量は15.4万トン、19.6%となっており、再利用が進んでいないことがよく分かります。
本区では、令和4年度に実施した家庭ごみ組成分析調査において、燃やすごみの組成割合に繊維が6.2%占めており、現在改定作業中の一般廃棄物処理基本計画には、さらなる古着・古布の資源化の促進が課題であると明記されています。
また、令和6年度一般会計予算案には、古布の資源化を促進するため、拠点回収事業費が計上されております。
ファッションロス削減の取組は、ごみ減量はもとより、焼却処分によって生ずるCO2の削減など、ゼロカーボンシティの実現に欠かせないものと考え、以下、質問をいたします。
1問目、区民の意識変革のための啓発活動の実施について。
最も重要なことは区民の意識変革であると考えます。大量消費・大量廃棄の一方通行(リニア)型から適量購入・循環利用の循環(サーキュラー)型の取組や、社会課題の解決に考慮した消費行動、いわゆるエシカル消費へと転換を図っていくことが肝要です。
こうした消費者の意識変革には、効果的な啓発活動が欠かせません。
品川区では、エシカルイベントにて、エシカルをテーマにした落語やファッションショー、子ども向け古着のアップサイクル体験など、楽しみながら学び啓発に取り組んでいます。
本区も楽しみながら学べる効果的な啓発活動を実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。
2問目、区民が利用しやすい身近な場所での拠点回収の実施について。
家庭から排出される衣料の多くが焼却・埋立て処分されています。なぜごみとして廃棄してしまうのか。アンケート調査では、手間や労力、費用がかからないからとする意見が多数を占めています。その着られなくなった、あるいは必要のなくなった衣類をわざわざ拠点に設置される回収ボックスまで届けてもらうには、区民にとって手間や労力のかからない場所に設置をしなければ効果が薄いと考えます。
江東区では、拠点での巡回回収、この拠点は毎月公共施設を選定して行われています。それから、清掃事務所での常設回収、加えて大型複合商業施設内に令和2年12月にオープンした無印良品の店舗での常設拠点回収を実施しています。
本区でも例えばスーパーなど、区民にとって足を運びやすい身近な場所、行きつけの場所への設置が必要と考えますが、区の見解を伺います。
3問目、衣類の効果的なリユース・リサイクルの取組について。
拠点回収を行った古着・古布の資源化をどのように進めていくのかが課題と考えます。
先進自治体では、提供された衣類をリユース専門事業者に売却し、その収益金でパラスポーツを応援する「ふくのわプロジェクト」への参加や、地域交流サイトや大手通販サイトを活用したリユース化の推進、繊維関連企業と連携した再資源化への取組などが実施されています。
本区でも、公民連携によるリユース・リサイクルへの取組実施が有効と考えますが、区の見解を伺います。
次に、大きな2点目、目黒川の桜開花期間のオーバーツーリズム対策について。
基本構想には、20年先に目黒が目指すまちづくりの将来像を「さくら咲き 心地よいまち ずっと めぐろ」と定めました。桜は本区のシンボルであり、シビックプライドと言うべき存在になっています。
本年の目黒川の桜開花期間は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行や、堅調なインバウンドにより、昨年を上回る国内外からの来訪者でにぎわうことは想像に難くありません。多くの来訪者によって飲食店や店舗などが潤うというよい効果もありますが、反面、急増・集中する来訪者によって、混雑、放置ごみ問題やトイレ問題、プライバシーの侵害など、住民生活への影響を及ぼしており、看過することはできません。
本区では、これまで雑踏警備や仮設トイレの設置、さくらマナーMAPの製作・配布など、対策を講じてきましたが、これからのオーバーツーリズム(観光公害)への対策は新たな取組を講ずる必要があると考え、以下2問質問いたします。
1問目、ビッグデータなど新たな技術を活用した分散・誘導の取組について。
携帯電話の基地局へのアクセス情報やアプリの位置情報、走行する自動車から得られるプローブ情報、公共交通機関への乗降時刻や乗換駅の情報、キャッシュレスによる購入履歴や決済情報などのビッグデータを収集・分析、その分析で得られた結果を基に、時間帯別の集中状況を見える化し、混雑する時間帯を回避するよう来訪者に提案したり、目的地の途上にあるユニークな店舗等の情報を通知して立ち寄りを促したり、AIが対応する観光サイトを導入するなど、新たなICT技術を活用し、目黒川中流に集中する来訪者の混雑回避を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。
2問目、オーバーツーリズム対策に資する自主財源の確保策導入について。
桜開花期間中、安全対策として雑踏警備や住環境保全のため仮設トイレの設置、ごみ処理など、約6,300万円余の多額な税金が投じられています。
近年、地方自治体ではオーバーツーリズム対策の独自財源確保のため、観光目的税などを導入する動きが見られます。
例えば東京都や友好都市の金沢市で導入されている宿泊税が有名ですが、富士河口湖町では、フィッシング目的で河口湖を訪れる観光客に入漁料のチケットに200円を上乗せして徴収する遊漁税や、太宰府市では、年始や受験シーズンに太宰府天満宮への参拝者が殺到し、交通渋滞やごみ処理などの課題が生じているので、その課題を解決するため、市内にある一時有料駐車場の利用者に一定の負担を求める歴史と文化の環境税などがあります。
これらはいわゆる法定外税であり、地方自治体の課税自主権強化のため、2000年の地方分権一括法で制度の拡充が図られました。法定外税も一般の地方税と同じく普通税と目的税に大別され、地方自治体はどちらも条例で定めて創設することができます。
本区として、目黒川の桜の保全と住環境を守るため、例えば法定外目的税、目黒川桜環境保全税(仮称)を導入し、来訪者から税を徴収することを検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。
以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
〔青木英二区長登壇〕
○青木英二区長 川原議員の2点にわたる御質問に順次お答えを申し上げます。
まず、第1点目、ファッションロス削減に取り組み、地球環境を守ろう、についての第1問、区民の意識変革のための啓発活動の実施について、楽しみながら学べる効果的な啓発活動を実施するべきと考えるが、見解を伺う、についてでございますが、議員がおっしゃるとおり、ファッション産業における大量生産・大量消費・大量廃棄による資源やエネルギー使用の増加が課題として指摘されております。
区といたしましても、ファッションロス削減に向けて、区民や事業者のエシカル消費への意識変革が重要であると認識をいたしております。
一般にエシカル消費とは、社会や地域、環境などに配慮した消費行動のことです。本区では、エシカル消費への意識変革を促すため、目黒区独自のめぐろ買物ルールを平成18年に作成をし、ノーレジ袋を勧めたり、ばら売りや詰め替え商品の選択や、使い捨てせずに長く繰り返し使うことを区民に促してきたところです。
また、令和元年には、めぐろ買物ルールの取組を推進する店舗等を登録する制度を設け、地域の事業者と連携したエシカル消費への普及啓発を推進しております。
また、区は、一般廃棄物処理基本計画の改定に合わせて、めぐろ買物ルールを社会情勢の変化に応じたものに見直しをしており、エシカル消費についての普及啓発をより一層強化していく所存です。
特に現在、資源回収量が低下している衣類については、長く繰り返し使うことや、不用になった衣類を捨てずにリユースすることなどについて、区民に丁寧に普及啓発をしていく必要があると考えております。
普及啓発活動を通して、意識変革を図っていくには、楽しみながら学べる視点が重要と認識しています。
本区では、これまでもごみ減量に向けたアイデアや、家庭での取組事例を募集するキャンペーンの実施や、「ゴミラス」や「クリン」を活用した子ども向けの環境学習、区内事業者や高校生と連携した食品ロス削減イベントなど、エシカルな消費行動に楽しみながら取り組んでもらえるよう工夫してきたところです。
今後につきましても、楽しみながら学べる視点を大切にしながら、他区の取組事例なども参考にしつつ、エシカル消費に向けた効果的な普及啓発活動について調査研究してまいります。
次に、第2問、区民が利用しやすい身近な場所での拠点回収の実施について、及び第3問、衣類の効果的なリユース・リサイクルの取組について、でございますが、この2問につきましては密接に関係するものであり、一体的にお答えすることが適切と思われますので、衣類のリユース・リサイクルに向けた取組の観点から、併せてお答えをさせていただきます。
本区が昨年度に実施した家庭ごみ組成調査の結果から、区民が排出した古着や古布などが年間約2,000トンに達することが推定され、区は衣類の資源回収を強化しなければならないと認識いたしているところです。
まず、衣類の資源回収の経緯でございますが、平成21年に区民の自主的な資源回収活動によるごみの減量を目的として、区内の一部地域において、町会・自治会等による古紙の集団回収を開始し、平成24年度には区内全域へと拡大いたしました。それに伴い、衣類についても古紙の集団回収と同様に、集積所において週1回、衣類の集団回収を実施してきたところでございます。
回収した衣類については、程度のよいものは中古衣料品としての再利用されるほか、再利用できない衣類やその他の古布はリサイクルされ、工業用の雑巾、フェルト等に加工されております。
しかしながら、令和2年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界各国で物流停滞が生じ、特に東南アジア向け古着や古布の輸出が減少した影響を受けて、令和2年6月以降、町会・自治会等の衣類回収を手がけていた事業者9社のうち5社が衣類回収を停止したことにより、古着や古布の回収量は平成30年度の113トンから令和4年には8トンまで大幅に減少しており、現時点においても、回収を再開する見通しは立っておりません。
このような状況に見舞われる中、区は、衣類の集団回収を停止した地域の皆様に対しては、程度のよい衣類については、目黒区エコプラザでの回収を促すほか、やむを得ず処分する場合には、燃やすごみとしての排出を御案内し、協力を求めてきたところでございます。
区では、ごみの減量、資源の有効活用の観点から、古着や古布の資源化は喫緊の課題であると認識しており、回収及びリサイクルをできる限り再開したいと考えております。
このため、令和6年度については、新規事業として、総合庁舎及び区施設において、衣類の回収を開始する予定で準備を進めている最中でございます。
現在、燃やすごみとして焼却している衣類を資源として回収し、リサイクル業務を事業者に委託をすることで、循環型社会形成に資するものと考えております。
衣類の回収場所については、区民の利便性を考え、順次拡大していく必要があると考えております。
このため、先ほど御説明しました新規事業での回収実績等を踏まえ、回収場所の選定、拡大を図ってまいりたいと存じます。その際、議員おっしゃるとおり、スーパーなど区民が利用しやすい身近な場所への設置が有効であると考えております。
回収した衣類については、現状ではリユースのほか、「ウエス」などへのリサイクルの取組が主体ですが、リユースが難しい程度の悪い古着や古布から新しい繊維を作り、衣料品やアパレルグッズなどに生まれ変わらせる、水平リサイクルの技術も進められており、区としても、技術動向を注視をしているところでございます。
また、大手アパレルメーカーなどでは、持続可能な開発目標SDGsの一環として、衣類の自主回収やリサイクルを始めるところも増えておりますが、採算性や関係法令の縛りなどから、なかなか拡大していかない状況がございます。
そのような状況の中でも、公民連携によるリユース・リサイクル事業で評価されている事例があり、公民連携によって区民に利用しやすい環境が整うなどのメリットがあれば、積極的に調査研究をして、民間事業者との連携を図っていきたいと考えております。
区といたしましては、区民が気軽に、しかも楽しく古着や古布のリユース・リサイクルに参加できる環境整備が重要であると考えており、民間事業者や地域団体、自主活動団体等との連携は不可欠となります。
つきましては、公民連携等に係る情報を収集し、区民の利便性や事業の継続性、費用対効果などを検討した上、新たなごみ減量及びリサイクル率向上のための取組を進めることで、目黒区一般廃棄物処理基本計画の基本理念である「快適で誇りの持てる循環型のまち」の実現を目指していきたいと考えております。
次の第2点目、目黒川の桜開花期間のオーバーツーリズム対策についての第1問、ビッグデータなど新たな技術を活用した分散・誘導の取組について、でございますが、桜開花期間中の目黒川は、多くの観光客が訪れ、混雑、ごみの散乱、騒音などの問題が生じており、区は、これらの問題を解決するため、関係者の皆様とともに、目黒川桜開花期間安全対策協議会を設置し、様々な取組を行っています。
具体的には、混雑回避や分散型の対策として、警察と連携した雑踏警備、地域住民との安全パトロール、目黒川のぼんぼり等の点灯時間の短縮、池尻大橋駅方面への誘導案内板の設置、東急電鉄の駅や車内での中目黒駅以外の利用アナウンス、さらに「さくらマナーMAP」による中目黒以外でのイベント記事の掲載などを行ってまいりました。
議員お尋ねのビッグデータなど新たな技術による来街者の分散・誘導については、スマートフォンの普及やSNS利用者の増加により、携帯端末の位置情報や投稿内容をデータとして蓄積し、観光客や住民の行動を分析し、可視化することが可能となっています。
大手通信事業者では、自治体向け位置情報サービス事業として、自社携帯端末のビッグデータを活用したサービスを展開しており、指定したエリアの通過人数や滞在人数を日別、時間帯別、年代別に分析し、人々の移動動態を把握することが可能で、過去に遡って調査を行うこともできると聞いております。
一方で、以前にヒアリングしたところでは、即時性に欠けるため、ウェブサイトによるその時点における混雑状況などの案内には適していないと伺っております。
一方で、京都市では市内の観光名所を、千代田区ではお花見期間中の千鳥ヶ淵付近をライブカメラによる映像の配信と指定したエリア内の混雑状況を観光ウェブサイトにリアルタイムに表示することで、快適な観光を楽しんでもらえる取組を行っている事例がございます。
区といたしましては、このような他自治体の観光DXの取組事例などの情報収集を行い、目黒川桜開花期間の混雑回避対策として、どのようなデジタル技術の手法が効果的であるか、調査研究してまいりたいと存じます。
次に、第2問、オーバーツーリズムの対策の独自財源確保のため、例えば法定外目的税、目黒川桜環境保全税(仮称)の導入を検討することに対する区の見解でございます。
近年、国内各地の自治体が観光振興等を目的として、独自財源確保のため、観光目的税の導入を進めていることは存じており、オーバーツーリズムへの有効な対応策であると認識しております。
一例といたしましては、厳島神社のある広島県宮島では、訪れる観光客を対象とした宮島訪問税の徴収を行っており、宮島へ渡るフェリー料金に1人100円が上乗せされ、その税収は観光対策の経費や自然保護に活用されています。
この課税方法は入域課税と言われ、宮島という自治体の一部エリアへ進入する行為に対する課税となります。
入域課税については、定住する住民には課税せず、税を負担するのは来訪者だけに限られることから、住民理解も得やすいため、他自治体でも検討が進んでおります。
本区において、入域課税の導入を検討する場合、まず、全長約4キロの目黒川の桜開花期間中の花見客を例に挙げますと、どこで、誰を対象に課税するかという課題をクリアする必要がございます。税である以上、納税義務者からひとしく税を徴収する必要がございますので、確実に来訪者から税を徴収できる関所のようなものが必要となりますが、目黒川は様々なルートから進入することができますので、その点非常に困難であることが挙げられます。
また、来訪者と地域住民を区別するのが難しく、課税対象者の特定が困難となり、公平かつ確実な税の徴収が難しくなってまいります。さらに桜開花期間中の1週間から10日程度の期間だけなのか、あるいは年間を通じて課税するのかということも考慮すると、現実的ではないと言わざるを得ません。
区といたしましては、まずは、引き続き目黒川桜開花期間安全対策協議会の中で、開花期間中の取組を検証し、限られた財源を有効活用するめり張りのある対策を講じていきます。その上で、新たな自主財源確保に向けた取組について調査研究を続けてまいりたいと考えております。
以上お答えとさせていただきます。
○30番(川原のぶあき議員) ちょっと時間もありますので、2点目のほう、目黒川の桜開花期間のオーバーツーリズム対策から伺います。
区長は折に触れて、EBPMに基づく政策立案、DX推進、公民連携によるまちづくりとよくおっしゃいますが、言葉ばかり躍っているようで、その歩みは大変遅いように私は感じております。今の答弁を見てもそうです。
そこで、2点お聞きします。
1問目は、これまで本区は、目黒川桜開花期間安全対策協議会を設置し、地元町会や商店街など、地域の皆様に御協力いただきながら、区の都市整備部、環境清掃部、経済産業部などの区職員と、警察・消防署、消防団、観光まちづくり協会、東急電鉄など関係機関が連携し、混雑回避やごみ処理などの対策に取り組んできたことは私もよく存じ上げています。
やるべきことは実施している上で、今後ますます増加するであろう桜開花期間の対策には、ICTなどの新たな技術を活用した効果的・効率的なオーバーツーリズム対策が必要と考えているわけであります。
そこで、このビッグデータの活用、先頃、区は東日本電信電話株式会社と連携協定を結んで、データの利活用に関して連携協定を締結しました。まずは、情報政策推進部を中心に、公民連携によるビッグデータの利活用、AI技術の活用などについて課題を洗い出し、検討すべき、指示を出すべきと考えますがいかがでしょうか。
2点目、観光目的税の導入ですが、入域課税の導入について様々課題があることは御答弁にありました。確かに、課税するための関所の設置や、来訪者と地域住民の区別をするのは難しいとのことでしたが、これこそスマートフォンのGPS位置情報で、区民か来訪者かを区別することができるのではありませんでしょうか。また、関所についても新たな技術を駆使すれば可能ではないかと思います。
鎌倉市では、その地域特性から一定のエリアに進入した来訪者の自動車に、ICT技術を活用して課税を行うロードプライシングを導入しようと検討しています。今の技術革新のスピードは速いのだと考えます。
また、私は一例として今回は観光目的税の導入を提案しましたが、オーバーツーリズム対策に資する自主財源の確保策は、法定外税だけではありません。山梨・静岡両県では、富士山登山者に対して、任意で富士山保全協力金を1,000円徴収する事例もあります。
そこで、先頃、区を含め21の企業・団体を会員とする公民連携プラットフォームが設置されましたが、会員には東大や東工大など日本有数の学術機関や、名だたる企業が参加しています。こうした公民連携プラットフォームを活用して、オーバーツーリズム対策に資する自主財源確保策の導入に向けて、どのような手法が有効なのか、また、その導入に向けてどのようなことが課題であるのかというのを検討、指示していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上です。
○青木英二区長 それでは、1点目ですけれども、もうやるべきことは相当やってきたというふうに私も区長として認識をいたしております。新たに人的行為ってなかなか難しいなというのは、おっしゃるとおりであるというふうに思います。
そういう点では、私どももDX戦略課を令和3年度に立ち上げておりますし、そういったことを踏まえて地域の皆さん、それから、私どもの今お話があった様々な所管と連携をして、新たに今までの人的なことは続けるとともに、こういったDX戦略的にどうこの桜の時期にこれだけの多くの方が来ることで、安全・安心に対応していく、お花見をしていただくということがまずは大事でありますし、地域の方々にとっても理解をしていただくことが大切でございますので、どういった形でICT、DX、ビッグデータが活用できるか、大手の通信事業者ともお話があったように協定を結んでおりますので、対応をしてまいりたいというふうに思います。
それから、2点目はもう、今後いろんな財源がかかるのはおっしゃるとおりでございます。多分また元に戻れば、コロナ後、今年は相当多くの方々がお見えになるのは想像に難くありません。
そういった中で、私どもどういった対応をしっかりしていくのか、これももうなかなか限界があります。そういった中で財源をどういうふうにしていくのか、税として求めていくのか、それとも例えば税ではなくて、この目黒川のお花見に来ていただく方に特化した、例えば寄附、寄附をしていただいたら目黒川の何か記念品を差し上げるとか、いろんな方法があろうかと思います。
そういったいろんな考え方、いろんな知恵を多くの方が持っている、先ほど申し上げました公民連携プラットフォーム、目黒川沿いの方も多数参加もされています。地の利もありますので、しっかりとした、どういう財源が確保ができるのか、しっかりとした対応、研究をこれからするように、私からも所管等を含めて指示はしていきたいと思います。
以上でございます。