開催日:平成29年11月22日

会議名:平成29年第4回定例会(第1日11月22日)

○19番(関けんいち議員)  私は、公明党目黒区議団の一員として、大きく3点にわたり区政に関する一般質問を行います。明確な御答弁をよろしくお願いいたします。

大きな質問の第1点目は、地域包括ケアシステムにおける高齢者等実態調査結果の活用について伺います。

平成26年第2回定例会での地域包括ケアシステムの質問で、地域包括ケアシステムの資源を適正に配置するには、これまでのような無作為抽出による2,000人のサンプル調査で全体の傾向を推しはかるのではなく、地域に偏在するニーズをつかみ、今後の財産に生かすためにも、対象者全員となる約5万人分の調査が必要だと訴えました。この提案を勘案していただき、このたびの第7期介護保険事業計画策定に伴う高齢者等実態調査では、65歳以上の高齢者全員を対象にした悉皆調査を実施していただきました。調査委託に2,100万円も投じられたとのことで、有効に活用ができればと思います。

平成29年3月にまとめた介護保険と高齢者保健福祉に関するアンケート調査結果報告書の調査概要を見ると、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査では、対象4万6,731人に対し有効回答が2万6,000人に上り、要介護者調査では8,177人中有効回答が3,761人に、介護事業者調査でも269事業者中188事業者が回答という結果でした。従前行われていた日常生活圏域ニーズ調査では、2,000人中有効回答は1,332人、要介護者調査で3,000人中1,747人、介護事業者調査も159事業者中91事業者であり、全てをトータルすると約10倍もの実態がうかがえました。また、記名式にしたことで、人別に細かく掌握ができたとも聞いております。

日常生活圏域ニーズ調査では、従来はサンプル数が少なかったために調査の精度に欠ける面があり、地域偏在を読み取るデータには扱えなかったのを、今回の調査では全数に至らなくても地区ごとの偏在を大きく浮き彫りにできたことは、今後の地域包括ケアシステムを充実させる上で大きな前進になったのではないかと思います。

そこで、以下質問いたします。

1、状況把握したデータは、地区の状況を映し出す貴重な資源として生かしていただきたいと考えますが、今後の活用方法について伺います。

2、各種のリスク出現率データは、今まで得られなかった地域の偏在を明確にするもので、各地区をどのように考察しているかを伺います。

続いて、大きな質問の第2点目、オストメイト対応型トイレの充実について伺います。

病気や障害などが原因で、腹部に便や尿を排せつするためにストーマと呼ばれる人工肛門、人工膀胱を装着される方をオストメイトと総称されておりますが、公益社団法人日本オストミー協会によると、2015年現在で国内約20万人いらっしゃると推計されております。近年は増加傾向と伺っており、公共環境におけるオストメイト対応型トイレの増設が望まれています。インターネットで目黒区内の鉄道各駅構内の配置状況を調べると、全てオストメイト対応型トイレに整備されているようですが、公共施設のほうは、施設課に確認すると9施設と公園12カ所の計21施設と伺いました。区有施設が175もある中で、その数は少ないと感じます。

オストメイトの方は便の排せつが自分の意思や行動とは無関係に行われてしまうので、便をためておくパウチがいっぱいになったら排せつとなるようです。排せつのタイミングは、食事後平均して五、六時間が経過してからのようで、早ければ3時間程度と個人差もあるとのことでした。外出する際は、オストメイト対応型トイレが移動先となる目的地周辺のどこに配置されているか、あらかじめ調べてから行動予定を組むと、日本オストミー協会の方から伺いました。

ある検索サイトを確認すると、目黒、品川、大田、世田谷、渋谷の城南5区の中で、目黒区を除くと最低39カ所以上のオストメイト対応型トイレの紹介がされているのに対し、目黒区はわずか9カ所と圧倒的に少なかったり、また、スマホ用の他のサイトでは地図上にトイレの場所が配置されるのですが、目黒区で検索すると目黒区だけ中抜けで、周辺区にドーナッツ状に配置されている様子も確認しました。目黒区だけ十分な周知をしていないことが原因ではないかと考えられ、以下質問いたします。

1、区内のオストメイト対象者数と、オストメイト対応型トイレの周知について伺います。

2、区内のオストメイト対応型トイレの今後の整備方針を伺います。

3、震災時に避難所となる小・中学校トイレも、オストメイト対応型トイレが必要と考えますが、所見を伺います。

最後に、大きな質問の第3点目、路面下空洞対策について伺います。

目黒区は、来年度から予定される実施計画の改定素案の中に、道路・橋梁の長寿命化として、平成30年度に路面下空洞調査を計画しております。5年置きに区内の主要道路を対象に調査を行うと聞いておりますが、先月都内で行われた一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会主催による、都市の危機管理における路面下空洞対策に関する講演及びパネルディスカッションを学習し、それだけでは不十分ではないかと感じました。

このイベントで最も関心を抱いたのは、「空洞生成のメカニズムと地盤陥没対策」というテーマの講演で、東京大学生産技術研究所の教授が、道路下の模型を使った空洞の生成から陥没までのプロセスを検証した実験動画でした。下水管等の地中インフラが老朽化により破損して、わずかなすき間でも継続的な土砂流出で空洞ができること。あるいは、地中構造物の躯体脇では地震などにより水みちができやすく、空洞、緩みも発達しやすい上、空洞を放置すると地震動で空洞上部の土が崩落し、道路陥没を引き起こす危険があり、積極的な陥没対策が必要とのことでした。

道路陥没のおよそ6割が埋設物とのことで、地下埋設物は主要道路より生活道路のほうが多く埋設されているとも聞きます。復旧には、原因究明と地中土が流出する穴をふさいだ上で埋め戻しとなるようですが、崩落防止のための応急対策と土砂流出を食いとめる恒久対策の2面で対策が生じることから、経費も重くのしかかります。未然に防ぐには、生活道路を含めた路面下空洞調査を実施する必要があると考え、以下質問いたします。

1、地下インフラが大分老朽化しており、主要道路以外も危険は潜んでいると想定します。生活道路も調査対象に加えて取り組まれたほうが陥没件数は減少し、有事の際での効果は高いと期待されます。また、陥没後に復旧工事をするより、調査で空洞を見つけて補修したほうが結果的に安価になると考えますが、所見を伺います。

2、昨今は異常気象のため大雨が目黒区に襲来することも多く、路面下の状況は大分影響されていると予想します。主要道路については、現在の5年ローテーションよりも短い周期で空洞調査を実施する必要があるのではないか、所見を伺います。

以上、壇上からの質問を終了いたします。(拍手)

〔青木英二区長登壇〕

○青木英二区長  関議員の3点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。

第1点目、地域包括ケアシステムにおける高齢者等実態調査結果の活用の第1問、高齢者等実態調査結果の今後の活用についてでございますが、本調査は平成28年12月から翌29年1月にかけて、65歳以上の目黒区介護保険被保険者全員と、介護保険サービスを提供している区内の介護サービス事業者を対象に実施したものでございます。

この調査は、現在改定及び策定作業を進めております保健医療福祉計画及び介護保険事業計画の検討のための基礎資料とするとともに、今後の高齢者施策に活用することを目的としておりまして、調査結果をサービスや支援における高齢者のニーズの把握、現状分析に活用しております。

要介護・要支援に陥るリスク、社会参加の意向、地域での交流状況、御家族の状況といった多岐にわたる質問項目に御回答いただきましたので、例えば地区別に、必要とされているニーズは何か、あるいは効果的な地域の支え合いの仕組みはどのようなものかなどを分析し、検討を進めております。今年度末に改定する保健医療福祉計画などの中で、高齢者の福祉・介護に関する施策及び事業としてお示ししてまいります。

また、支援を必要とする高齢者を的確に把握するために、記名式の調査としております。要介護認定を受けているにもかかわらず介護サービスを利用していないなど、支援の必要性が高いと思われる方を抽出し、地域包括支援センターによる個別訪問を実施して、必要に応じて適切な支援につなげていくなど、調査結果を活用しております。あわせて、記名式であること、また全ての方を調査対象としておりますことから、リスクの分析に基づき回答した皆様へ結果、アドバイス票をお送りするとともに、社会参加の御意向なども踏まえて、個別に介護予防教室等への参加の勧奨を行っております。

このような調査結果の活用により、今後の介護予防の推進につなげてまいりたいと考えております。

次に、第2問、各地区の考察についてでございますが、この調査では、65歳以上の高齢者の年齢層や家族構成、要介護・要支援の状態に陥るリスクのある方の出現率について、地区別に集計を行っております。リスクの有無については、厚生労働省から示された基準に準じて、一定の行動ができないなどの回答を集計の上、判定しているものでございます。

調査結果から得られた地区別の傾向について申し上げますと、家族構成に関しては、ひとり暮らし高齢者の割合が北部地区が最も高く、西部地区が最も低い結果となっております。お尋ねのリスクのある方の出現率に関しましては、北部地区が最も低い一方、南部地区は最も高い結果でございます。個別の項目で見ますと、立ったり歩いたり、あるいは転倒のおそれがあるかという項目をもとに判断する運動機能について、全区平均の出現率が12.5%であるのに対し南部地区では14.0%の出現率となっており、1.5ポイントの開きが生じております。原因といたしましては、75歳以上の後期高齢者の割合が、南部地区において最も高いことが影響しているものと考えております。

今後、各地区における特徴を踏まえ、保健医療福祉計画の改定及び第7期介護保険事業計画の策定を進めるとともに、高齢者の介護予防や社会参加を促す通いの場など地域資源の開発にも取り組み、高齢者が可能な限り住みなれた地域で自立した日常生活を営むことができる、地域包括ケアシステムの構築を推進してまいります。

次に、第2点目、オストメイト対応型トイレの充実についての第1問、区内のオストメイト対象者数と対応型トイレの周知についてでございますが、オストメイトとは、人工肛門や人工膀胱を造設している方のことで、区内の対象者数としましては、本年9月時点で人工肛門や人工膀胱であるストーマ用の装具の支給決定をしている、236名と把握しております。

人工肛門や人工膀胱を造設している人が利用できるよう配慮した設備のあるトイレがオストメイト対応型トイレであり、排せつ物を流すだけでなくストーマ装具の交換・装着、ストーマ周辺の皮膚の洗浄、使用済み装具の洗浄・廃棄ができる設備となっております。その周知方法としましては、オストメイト対応型トイレであることを示すオストメイトマークがトイレの入り口などに表示されています。区の施設や公園など、オストメイト対応型トイレを26カ所設置しておりますが、設置している施設等について現在特段の周知はしておりません。人工肛門や人工膀胱を造設している人は、外出する際には専用のサイトからオストメイト対応型トイレの情報を入手することが多いため、インターネット上での全国のオストメイト対応型トイレの施設情報を提供している事業者と連携して、区内の対応型トイレがある施設の情報を周知できるよう努めてまいります。

次に、第2問、区内のオストメイト対応型トイレの今後の整備についてでございますが、区では、総合庁舎を初めとした区立施設に9カ所、公園等に17カ所、合計26カ所、オストメイト対応型トイレを整備しております。特に昨年度は、公衆便所や公園等のトイレの改良工事により新たに5カ所整備したところです。オストメイト対応型トイレについては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法や、東京都が定める建築物バリアフリー条例、東京都福祉のまちづくり条例などに定められたユニバーサルデザインの考え方に基づき、設置基準が設けられています。

東京都では、平成21年10月に福祉のまちづくり条例を改正し、不特定かつ多数の人が利用する官公署、福祉施設、文化施設、学校、公園などの施設について、条例で定める整備基準を努力義務から遵守義務といたしました。また、車椅子使用者、高齢者、妊婦、乳幼児を連れた方、障害のある方など、全ての人が利用しやすい十分なスペースを確保したトイレを促進するため、だれでもトイレの名称で、車椅子、おむつ交換台、ベビーチェア、オストメイト設備など、トイレの多機能化を推進しています。

今後のオストメイト対応型トイレの整備については、区立施設では大規模改修の際に行い、公園等に設置しているトイレ及び公衆便所については、計画的な改良工事を行ってまいります。いずれもユニバーサルデザインの視点に立って、東京都福祉のまちづくり条例に適合した設備基準に基づき実施してまいります。また、既存施設のトイレにつきましても、利用ニーズを踏まえオストメイト対応型トイレの整備を検討してまいります。

なお、快適なトイレ空間を継続的に維持するためには、施設提供側の維持管理のみならず、だれでもトイレを御利用される方が優先されるよう、使用ルールの明示やマナー意識の啓発をあわせて取り組んでまいります。

次に、第3問、災害時の避難所となる小・中学校トイレも、オストメイト対応型トイレが必要ではないかについてでございますが、現在オストメイト対応型トイレが設置されている区立小・中学校は2校となっています。今後の施設の大規模改修や公衆便所及び公園に設置されているトイレの改良工事などにより、オストメイト対応型トイレの整備を進めていくこととなりますが、現時点では全ての避難所にオストメイト対応型トイレが設置されている状況にはありません。したがいまして、避難所に対応するトイレがない場合は、近くの公園や施設に設置されているオストメイト対応型トイレを利用いただいたり、対応するトイレが既に設置されている避難所を活用していただくこととなります。先ほど申し上げました、インターネット上のオストメイト対応型トイレの設置施設情報の活用などについても今後検討し、オストメイトの方が安心して避難生活を送れるよう努めてまいりたいと存じます。

また、人工肛門や人工膀胱を造設している方は、ストーマ周辺の皮膚の清潔や汚れた部分の洗浄など、衛生面や医療的な対応が必要なことから、保健・医療との連携体制もあわせて検討してまいります。

次に、第3点目、路面下空洞対策についての第1問、主要道路以外の生活道路も調査対象に加えて取り組んだほうが被害の縮小化が期待され、修復コストも安価だと考えられることについてでございますが、道路下には生活を支える水道、下水、ガス管などのライフラインが埋設されております。特に都市部では埋設管が多層・ふくそう化されている状況にあり、老朽化に伴う破損が空洞発生原因の一つとなっております。

国では、全国的に道路等インフラの老朽化が一斉に進む中、予防保全の観点も含めた定期的点検の実施を明確にするため、平成25年6月に道路法の一部を改正しております。その後、国の定期点検要領が平成28年10月に策定され、道路舗装の点検頻度につきましては5年に1回程度以上を目安とし、各道路管理者が適切に設定することなどを定めております。

これらの動向を踏まえ、本区におきましては、平成28年11月に目黒区道路舗装維持管理方針を策定し、幹線道路やバス路線等の道幅が広く交通量の多い67キロメートルを主要道路、それ以外の交通量の少ない283キロメートルを生活道路として、維持管理方針を定め、適切な道路の管理に取り組んでいるところでございます。この維持管理方針に基づき、主要道路につきましては路面下空洞調査を現在作業中の実施計画改定素案に掲げ、5年に一度実施することとしております。

お尋ねの生活道路の路面下空洞調査につきましては、翌年度に工事を予定している約10キロメートルの道路について毎年度実施しているところでございます。また、区では平成27年2月に路面下空洞復旧に関する覚書を、東京都下水道局など埋設物管理者5者と締結しております。この覚書により、路面下空洞に関する調査、工事等の役割分担や費用分担等について定め、空洞の早期解消に取り組んでいるところでございます。

さらに、区では毎年道路工事調整会議を開設し、埋設物管理者による道路調査やインフラ老朽化対策工事の状況について把握するとともに、区の路面下空洞調査状況や工事予定等について協議、調整を行い、修復コストの縮小化に努めているところでございます。

今後も、安全で安心な道路通行を確保するため、国の要領や区の方針に基づき計画的に調査を実施し、効率的で効果的な維持管理に努めてまいります。

次に、第2問、路面下空洞の調査ローテーションを、5年よりもっと詰めて行う必要があるのではないかについてでございますが、国では、道路構造物等の老朽化対策等の強化を図ることを目的としまして、平成26年7月に東京都道路メンテナンス会議を発足し、都内の国道、都道、区市町村道の全ての道路管理者が情報共有できる会議体を発足しております。区といたしましてもこの会議に参加し、道路施設の維持管理等に係る意見調整や情報共有、最新の動向把握等に努めているところでございます。

また、議員からお話のありました、平成29年10月の路面下空洞の専門家による講演会には所管課の担当職員も参加し、私も内容について聞いており、空洞対策の重要性については認識しているところでございます。

いずれにいたしましても、調査ローテーションを詰めて行うことにつきましては、限られた財源の中で安全で安心な区道等の通行を確保していくため、今後も国や東京都、他区の動向を注視しながら情報収集に努め、調査、研究してまいりたいと存じます。

以上、お答えとさせていただきます。

○19番(関けんいち議員)  それでは、再質問させていただきます。

高齢者実態調査なんですけれども、調査の結果をもろもろ生かしていただいて、様子を聞きまして、ありがとうございます。

今回集めた実態調査のデータを生かすために、目黒区の行革計画改定素案に、民間活力の活用としてオープンデータの推進を挙げております。この活用が大いに期待できると思うんですけれども、今回の、ことし行った企画総務委員会の行政視察で、大阪市でオープンデータの内容に取り組んでいるということで学習してまいりました。大阪市では、個人情報と著作権に抵触しないデータは全て対象にするとのことで、目黒区が実施した今回の高齢者実態調査に関していえば、地域の偏在を確認するのであれば十分データとして成り立つというふうに思っております。これらの情報をどのように有効に活用すべきと考えるか、所見をまず1点伺いたいと思います。

次に、オストメイト対応型のトイレなんですけれども、先ほど答弁の中で、既存の設備について整備検討されるということで、ありがとうございます。現状のトイレの便器をオストメイト対応型にするには、前広型の便座に交換するという簡易なものがあるそうです。便座は普通リング状になっているんですけれども、前側のほうがオストメイトの便を排せつできるような、広がったようなタイプのものが便座としてあって、そこの部分だけ交換できるようなタイプがあるそうなんです。

これは、ストーマから出た便や尿をためるパウチから座ったままの姿勢で便器に中身を排せつできる、便座の前方が広がっているタイプということで、現状のオストメイト対応型便座も健常者が使用する便座と形が同じですので、パウチの中身が便器の外にこぼれないようにするには中腰の姿勢で排せつする必要があるということで、今のオストメイトの便座でも普通のリング状になっているので、排せつをする場合は中腰になりながら便を捨てるそうなんですけれども、それが座りながら、前広型なんで奥行きに座って、そこで排せつができるというようなタイプのものです。そういったことで不便さが解消され、設置コストも大分軽減できると考えられます。

先ほど、オストメイトのトイレについては、洗浄設備の具備についても必要なような様子で答えられたんですけれども、それはそういった設備で、だれでもトイレでつくっているところ、そういったとこでとりあえず回避するとしても、そういった便座を交換するだけで大分ローコストでいけると思うんですけれども、その辺についての所見も伺いたいと思います。

あと、路面下の空洞調査、空洞対策についてなんですけれども、調査を行った平成25年度は、調査延長が67キロの主要道路で59カ所の空洞を発見。翌年度の道路陥没は区全体で70カ所に上りました。生活道路では、修繕工事の前に空洞調査を実施し、平成26、27年度合算で24キロ区間のうち空洞は26カ所、主要道路と生活道路で1キロ当たりの空洞数に差はない。さらに、修繕工事前の部分的な空洞調査では陥没は防ぎ切れないと思います。区道総延長が、先ほど生活道路が283キロとありましたので、それと主要道路67キロを足すと331キロあるんですけれども、1年で全てを調査するのは困難ですけれども、区の全域で陥没が発生しており、計画的な空洞調査は必要だと考えます。

先日、大阪府堺市の中学校で校庭が陥没し、女生徒2名と女性講師1名が落下する事故が発生しました。幸い打撲で済んだようですが、創立前の三十数年前は水田だったようで、危険は見えないところに潜んでおります。坂下など雨水がたまりやすい地形、地盤が緩いと想定される地点、災害時は交通・物流ネットワークを確保するべき路線などは、計画的に調査対象に加えるべきだと考えますけれども、その辺について再度所見を伺いたいと思います。

以上3点、お願いします。

○青木英二区長  まず、オープンデータ化について、今の29年3月に行った高齢者の実態調査についてのお尋ねでございますけれども、御案内のように、現在私ども情報化推進計画の中でこのオープンデータ化に取り組んでいます。28年に検討し、その後導入の準備をし、32年度に実施ということを推進計画の中では書かせていただいています。現在何をしているかというと、どういう方向でこのオープンデータ化を進めていくかという推進方針、それから利用者に、何といっても一番大事なのはプライバシーの保護ということですから、利用者に守っていただく、遵守していただくものの利用規約というものをしっかりと今検討しておりまして、どういったものをオープンデータ化していくかということを進めているのが今の現状でございます。

じゃ、高齢者の実態調査はどうかということですが、例えばこれ、当たり前の話になるんですけど、情報が多くなればなるほど、これは例えば個人名が出ていなくても、これ80項目ぐらいの調査ですから、例えば議員お住まいの目黒本町のこうこう、家族構成がこうでこうで、要介護がこうでこうで、どんどんどんどん詳細ですから、だんだんだんだん、関家でなくても何か関家らしいなというのがだんだんだんだんわかってくる可能性は十分あります。

なおかつこれオープンデータで、いろんなデータを事業者が持つと、突き合わせるとさらにそれが確度が高くなるというふうに言われているところでございますので、私ども、今回の高齢者の実態調査については、そういう点で慎重であるほうがいいのではないか。そもそも絶対的な話として28年度に行っております。これ32年度からオープン化ということを考えていますから、今回の調査そのものはオープンデータ化は前提としていないということでございますし、調査をお願いした皆さんにも、オープンデータ化しますよということを申して調査をしてはいないということも鑑みますと、今回の高齢者実態調査というのはなかなか難しいのではないかなというのが、私の認識でございますけれども、できるだけオープン化し、それが多くに活用できることは大切なことですので、そういった方向、御指摘の方向で、さらにこれから研究をしていきたいというふうに思っているところでございます。

いずれにしても、今回の調査は非常に広範囲で悉皆調査で、個人名もわかっておりますので、それはそれとして大いに今後の高齢者対策に活用をさせていただくということは、言うまでもないところでございます。

それから、2点目のオストメイトのトイレについてでございますけれども、私ども、私自身はそうではないんですが、オストメイトの方にとってみると、外出のときにどこにトイレがあるかということは、きっと物すごく頭に描きながら出ていくんだなということを、今お話を聞いてもっともだなという感じがいたしております。そういった中で、トイレの整備が大事でございます。

ただ、私どものトイレは、今申し上げたようにオストメイトを前提としていないので、それを改修をしていくのは時間がかかると認識しておりますけども、そういった中で非常に簡易でローコストで、そういったものが、先行自治体であれば、それは私どもまたよく先行自治体の状況を調査、研究をして、今、絶対数がふえなければいけないわけですので、そういう点では、私ども調査、研究を、先行自治体に見習って行っていきたいというふうに思っているところでございます。

それから、最後の路面下の空洞調査についてでございますけれども、今、国の要領、それからそれを受けた私どもの指針で、主要道路についてバス通りですとか大型車両が通る、幹線道路と言ってもよろしいかと思いますけど、約67キロについては一度、25年度に行っているところでございます。

生活道路を、区長、どうするんだということですけども、一つは、生活道路は、約350キロが私どもの区道、東京から名古屋まであるわけです。そのうち67、約70キロが主要道路ですから、差っ引いた約280から290ぐらいが、いわゆる主要道路でない生活道路という膨大な、名古屋の手前だからちょっとよくわかりませんが、浜松かどこだか、非常に距離が長いことになろうかというふうに思います。

そこを定期的にローリングをかけてやっていく、67の主要道路でも5年というサイクルを国が定めていますので、それを生活道路でそのタイミングでやっていくということは、これは率直に申し上げて、相当大きな財政負担になるのは間違いないところでございます。

じゃ、私どもほったらかしでいいのかということではありませんで、2つございます。一つは、主要道路については今後実施計画に掲げてございますので、計画的にきちんとやっていくというふうに考えております。それから生活道路については、じゃ、ほったらかしで工事やっちゃえばいいやということではありませんで、ここは一つの考え方として、工事をする前年にきちんと道路下、路面下の調査を行って、そこに問題があるのかどうかはきちんと確認をして工事を行っているところでございます。それからまた、緊急的にやるべき状況があれば、それはきちんとやるというようなことで生活道路、それから主要道路ともに常にいい状態で区民の皆さんが歩行、また車両等も通行できるようにして、広く安全・安心をしっかりと守っていくというふうに、基本的には考えているところでございます。

以上でございます。

○19番(関けんいち議員)  じゃ、最後に2問だけです。

実態調査のほうは、今後変化の様子も掌握する必要があると思うんで、次回以降も実施するべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

あと、空洞調査については、地面の中ですから精度よく調査をすることが最も重要だというふうに思ってます。そうした観点から、品質のことについてはどういうふうに考えているか。

その2点お伺いします。

○青木英二区長  今回、悉皆調査を行って、先ほども二千何百万って言ったのかな、言ったような覚えが、多くのお金が、財源がかかっているところでございます。

それからもう一つは、今回コールセンターなども設けました。いいものをやればそれだけ財源もかかりますし、職員体制も整えるということでございますので、これからもやるかと言われると、ここで、はい、やりますというところまではなかなか申し上げられませんので、今回の悉皆調査が実際本当にプラスになるのか、まだ結果はこれからですので、実際にこれから取り組みを行っていくことで検証をしていくことでありますので、きょうはその程度にとどめさせていただく答弁にならざるを得ないのかなというふうに思います。

それから、2点目は、やればいいという話ではありませんで、おっしゃるように精度を高めていかなければ意味がありませんので、こういった機器等も日進月歩でありますので、私どもいろんな情報は集めて、やる以上はおっしゃるとおりやって、全然意味がないものをやってもしようがありませんから、そういったことにはしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。

以上です。